ショップ情報
こどもブックベースは
22年の実績をもつ現役学校司書が営む、子どもの本の専門店です。
合同会社さがみのえほんや
代表 鈴木まさ代
■略歴
東京都立川市出身
幼少期 両親が揃えてくれた 研秀出版『母と子の世界むかし話』全20巻を 覚えるほど読み込んで過ごす
結婚・出産後 子育ての中で あらためて絵本の魅力にのめり込み 小学校図書館の職員募集に応募
現役学校司書(2002年より)
元毎日文化センター絵本講師
地域子育て支援士二種
相模原市児童クラブをはじめ 各地自治体・書店等でのイベントで おはなし会を多数開催している
■ごあいさつにかえて
岩波子どもの本『こねこのぴっち』を初めて読んだのは 4〜5歳の頃だと思います 当時 立川の実家近辺には図書館がなく 移動図書館の車が巡回してくれていました ある日 母が私を呼び 表に出ると 「この中の本 どれでも選んで良いのよ」 と言ってくれました 決して裕福な家ではなく 就職するまでは何につけ我慢の多い暮らしでしたから 「どれでも選んで」は 魔法の言葉のように感じました 何冊か選んだと思うのですが その後も何度も借りる事になったのは 『ぴっち』でした やせっぽちのぴっちは 自分以外の何ものかになりたくて 挑戦し でも失敗します 痛い目を見る様子は 幼い私にとってはとても恐ろしいものでした それでも繰り返し読んだのは なぜか? ぼんやりと答えを掴めたのは 我が子が生まれ ぴっちに再び出会えたからです 失敗し 寝込んだぴっちを 周りのみんなが涙を流して介抱します 元気になると パーティーを開いてくれます 山盛りのクリームで飾ったケーキまで用意されて! 物語の最後に 挑戦も 失敗も 大きな愛情に包まれた中での出来事だったと ぴっちは気づくのです 「帰れる場所がある」 これは子どもに限らず だれにとっても安心な事です 安心は 勇気や 耐える力を生みます 挑戦したり冒険ができるのは 安心のベースがあるから絵本屋を開くことを決めた時 一番大切にしたかったことです 大好きな人に守られ 絵本を通して育まれた力が 必ずこの先 足元を照らすほのかな灯りになってくれることでしょう いつか 大きな分かれ道や 高い壁に向かうあなたに 小さな書店ですが 『ぴっち』の他にも 「行きて帰りしものがたり」 たくさんご用意いたします 本に乗って 驚くほど遠くまで行けますよ ご一緒に 見たことないもの 見にいこう